「新しいパソコンが欲しい」と思って家電量販店を見に行けば数多くの製品が陳列されています。パソコンは専門用語が多いため店員に聞いても判断が難しいことがあるので、最低限の知識を頭に入れておくと余裕をもって選ぶことができるかもしれません。
注目するところは?
昨今のパソコンはデザインも洗練され見た目で選びたくなる気持ちもわかりますが、[性能]に注目しておかないと「動画が再生できない」「操作が重い」と言ったトラブルに見舞われることがあるので、違いを確認したほうが良いでしょう。
パソコンの違いは主にスペック表で判断することができ、[価格]と共に[主たる項目]が記載されていることが多いです。それ以外の詳細はパンフレットなどを確認する必要がありますが、選択肢を絞り込むには充分でしょう。
性能と価格は比例することが多いので最終的には「懐具合と相談」になりますが、それでも自分で判断できる知識を身に着けておくと選ぶのが少しは楽しくなるかもしれません。
スペック表を読み解く
OS
OSとはOperating Systemの略で、パソコン上で動作する[基本ソフトウェア]です。
「パソコン」と言うと[Windows OS]が搭載されたものを指すことが多く、MacbookやiMacなどは[macOS]が搭載されたものを指します。他にも[Chrome OS]などがありますが、まだ一般的ではありません。特別な理由が無ければWindows OSを選択するのが一般的でしょう。
Windows OSには特定の利用者向けにエディションが用意されており、一般家庭向けには[Home]でビジネス向けには[Pro]と案内されることが多いですが、使える機能の差から家庭でもProを選択する人も少なくありません。

CPU
CPUとはCentral Processing Unitの略で、[処理(計算など)]や[制御(キーボードやマウスなど)]と言った性能に大きくかかわります。
パソコン用CPUの主なメーカーは[Intel]と[AMD]で、それぞれが高性能(Core iシリーズ・Ryzenシリーズなど)なものから低性能(Pentium・Athlonなど)なものまで複数の製品を提供しています。「大は小を兼ねる」と言うように高性能な方が良いですが性能と価格は比例の関係にあるので、用途に合わせて選ぶのが良いでしょう。
一般的な家庭で「ホームページの閲覧」「メールの送受信」ぐらいしか使わないのであれば【低性能(Pentium・Athlonなど)】で問題ないことも多いですが、「WordやExcelなどのオフィスアプリ」を使うのであればミドルレンジ(Core i3やRyzen 3など)以上を選ぶのが良いです。特に「ビデオ会議をしながらWordやExcelを操作する」と言った様に複数の作業を同時に行う場合は、余裕を持った性能(Core i5やRyzen 5など)を選ぶのが良いでしょう。
メモリー
メモリーとは、CPUが処理するデータを一時的に保存しておく領域で、容量が多いほど「パソコンが速くなる」「複数の作業を同時に行える」と言ったメリットがあります。
容量は2GB・4GB・8GB・16GBなど[2の乗数]となることが多いですが、複数を組み合わせる場合には6GB(2GB+4GB)や12GB(4GB+8GB)なども可能です。ただし、8GB(4GB+4GB)や16GB(8GB+8GB)など同じメモリーを組み合わせる方が性能が良くなる場合があります(デュアルチャネル)。
以前は4GBを搭載することが多かったですが、昨今では8GBが一般的ですが、余裕を持ちたい場合は16GB以上を選択するのが良いでしょう。
内部ストレージ
内部ストレージとは、動画や写真などのデータを保存しておく領域で、大きく分けて[HDD]と[SSD]があります。
HDDは「低価格だが読み書きが遅い」、SSDは「高価格だが読み書きが速い」と言われていますが、昨今のSSDは価格が下がり一般的に搭載されるようになってきたので、よほど大量のデータを保存するのでなければSSDを選ぶのが良いです。容量は用途によって異なりますが、256GBか余裕をもって512GB以上を選択すると良いでしょう。
また、SSDはHDDと同タイプの[2.5インチSSD]の他、新しい規格の[M.2 SATA SSD][M.2 PCIe SSD]があります。[M.2 SATA SSD]は[2.5インチSSD]と同等の速度ですが[M.2 PCIe SSD]は更に高速となっています。ただ、搭載できるか否かは本体によって異なるので注意してください。
ネットワーク
ネットワークとは、インターネットへ接続するための機能で、大きく分けて[有線LAN]と[無線LAN(Wi-Fi)]があります。昨今ではインターネットの速度も速くなってきたので、有線LANで1000BASE-T(1000Mbps)程度、無線LANでWi-Fi 4(IEEE 802.11n)か余裕をもってWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)以上に対応しているのが望ましいです。
ただ、ネットワークは通信する双方(モデムやルーターなど)が対応している必要があるため、一方にだけ高速な規格(Wi-Fi 6など)が搭載されていても「使えない」と言ったことがあるので注意が必要です。
また、[有線LAN]や[無線LAN(Wi-Fi)]は搭載されていなくとも外付けが可能です。


オススメなパソコン
前述した内容を踏まえて一般的な性能を持ったパソコンは以下のようなスペック表となります。
項目 | 値 |
---|---|
OS | Windows |
CPU | Intel Core i5 AMD Ryzen 5 |
メモリー | 8GB |
内部ストレージ | 512GB |
ネットワーク | 1000BASE-T Wi-Fi 5 |
該当するパソコンは数多くあり、一例を挙げると以下のような製品になります。
