スマートフォンの音声通話やデータ通信は “電波” を用いた無線によって行われていますが、対応する周波数(バンド)は機種によって異なるため「どの周波数(バンド)に対応しているのか?」は本体より確認できるようになっています。
バンドとは?
スマートフォンにおける “バンド” とは、主に電波の周波数帯を意味しています。
ドコモやau、ソフトバンクなど各キャリアが使用できる電波は周波数によって細かく区切られており、その区切られた帯域のことをBand(バンド)と呼んでいます。簡単に言えばTVのチャネル(チャンネル)のようなものと思えばよいでしょう。
各キャリアが使用しているバンドは一部で異なっており、かつ、スマートフォン本体も各バンドに対応/非対応が分かれているため、バンドが合わないキャリアとスマートフォンの組み合わせでは「電波が繋がらず使えない」や「エリアが狭い」ということになってしまいます。
スマホ本体でバンドを確認するやり方
- Serviceメニューより『Service info』をタップします。
- Service infoメニューより『Configuration』をタップします。
- Configurationに表示される項目 “Working band/s” の値を確認します。
スマホ本体でバンドを確認するやり方は以上です。
Working band/sの見かた
Working band/sでは、主に “GSM_???” や “UMTS_BC?” に “LTE_BC?” などの値を確認できますが、それぞれ次のような意味となっています。
GSM_???
GSM_850、GSM_900、GSM_1800、GSM_1900などと記載されている場合にはGSM方式における各周波数への対応を示しています。GSM方式とは主にヨーロッパなどで使用されている無線通信方式の一つです。2018年02月現在、日本国内では使用されていないので無視して問題ありません。
UMTS_BC?
UMTS_BC1、UMTS_BC5、UMTS_BC6、UMTS_BC19などと記載されている場合にはW-CDMA方式における各周波数への対応を示しています。W-CDMA方式とは「3G」とも呼ばれ日本国内ではNTTドコモやソフトバンクなどが採用する無線通信方式の一つです。ちなみに各バンドと周波数および各キャリアの関係は次の通りです。
3G バンド | 周波数 | ドコモ | au | SB |
---|---|---|---|---|
UMTS_BC1 | 2.1G | ◯ | - | ◯ |
UMTS_BC6 | 800M | ◯ | - | - |
UMTS_BC8 | 900M | - | - | ◯ |
UMTS_BC9 | 1.7G | ◯ | - | - |
UMTS_BC11 | 1.5G | - | - | - |
UMTS_BC19 | 800M | ◯ | - | - |
LTE_BC?
LTE_BC1、LTE_BC3、LTE_BC8、LTE_BC11、LTE_BC18、LTE_BC19、LTE_BC21、LTE_BC26、LTE_BC28などと記載されている場合にはLTE方式における各周波数への対応を示しています。LTE方式とは「4G」とも呼ばれ日本国内ではNTTドコモを始めauやソフトバンクなどが採用する無線通信方式の一つです。ちなみに各バンドと周波数の関係は次の通りです。
4G バンド | 周波数 | ドコモ | au | SB |
---|---|---|---|---|
LTE_BC1 | 2.1G | ◯ | ◯ | ◯ |
LTE_BC3 | 1.8G | ◯ | - | ◯ |
LTE_BC8 | 900M | - | - | ◯ |
LTE_BC11 | 1.5G | - | ◯ | - |
LTE_BC18 | 800M | - | ◯ | - |
LTE_BC19 | 800M | ◯ | - | - |
LTE_BC21 | 1.5G | ◯ | - | - |
LTE_BC26 | 800M | - | ◯ | - |
LTE_BC28 | 700M | ◯ | ◯ | ◯ |
各バンドの中でも特に重要とされているのがプラチナバンドと呼ばれ、NTTドコモやauでは800MHz、ソフトバンクは900MHzを使用しています。