2018年5月よりGoogle Pay(旧Android Pay)で “Suica” や “WAON” などの電子マネーが使えるようになったことから「使いたい」と言ったユーザーも増えてきたことでしょう。おサイフケータイに対応した機種であればスマートフォンのアプリから設定するだけで使えます。
Google Payとは?
簡単に言えば日本のキャリアが提供している “おサイフケータイ” と同様のものです。
Suicaなどのチャージ方式や事前にクレジットカードを登録してインターネットショッピングや実店舗での決済をするポストペイ方式が使えます。加えて、ポイントカードなどを登録して管理することもできます。
このGoogle Payは、2015年からアメリカで提供が開始されているサービスで、日本でも提供されています。
対応環境
電子マネー
これまでにも楽天Edyとnanacoに対応していたGoogle Payですが、2018年5月より新たにSuicaとWAONに対応しました。
クレジットカードの利用は、オンライン決済はもちろん2018年10月09日よりKyash・JACCS・JCB発行のカードでQUICPayが使えるようになりました。また、2019年05月29日よりiDにも対応しました。
それ以外のクレジットカードでも、カードのチャージに使うことはできるので、間接的なクレジットカード払いは可能です(カードによって使用できるクレジットカードは異なる)。

非接触IC
海外のスマートフォンによる決済ではNFCと呼ばれる非接触ICを使うことが多いですが、日本国内ではSuicaに代表される “FeliCa” が一般的となっています。そのため、日本国内のGoogle Payでは “FeliCa” が使われています。また、Google Payを使うためには既におサイフケータイに対応している機種に限定されます。このため、海外で販売されているSIMフリースマートフォンなどに “NFC” が搭載されていてもGoogle Payを使うことはできません。

Google Payの使いかた
今回はNTTドコモが販売する “AQUOS sense SH-01K” と “格安SIM(OCNモバイルONE)” を用いて操作を行いました。
初期設定
- Google Payより『開始』をタップします。
- 対応する電子マネーより『(任意の電子マネー)』をタップします。
今回は『Suica』を選択しました。
- 必要に応じて入力項目を入力し電子マネーの初期設定を行います(Suicaの場合は『アカウントの作成』を行う)。
選択した電子マネーによって異なります。入力した情報(アカウント情報など)は機種変更の際に必要となる場合があるので絶対に忘れないようにしてください。
- これまでに一度も「おサイフケータイを使ったことが無い」と言う場合にはICカードの初期設定を行います。
- 最後に表示内容を確認し『OK』をタップします。
Google Payの初期設定は以上です。
初期設定で新規登録した電子マネー以外の “電子マネー” はもちろん “ポイントカード” や “ギフトカード” などを必要に応じて追加登録することができます。
カードを追加する
- アプリの “カード” より『+』をタップします。
- 表示されたメニューより『電子マネーを追加』『ポイントカードを追加』『ギフトカードを追加』のいずれかをタップします。
- 選択したカテゴリーのカード一覧より対象のカードを選択し、表示内容に問題が無ければ『同意する』をタップします。
- 選択したカードのアカウントを作成するため必要事項を入力し『アカウントを作成』をタップします。
選択したカードによって異なります。
カードを追加するやり方は以上です。
Google Payに登録した電子マネー(今回はSuica)は残高0円で追加されるので必要に応じてチャージを行いましょう。
チャージ
- アプリの “カード” より『(対象の電子マネー)』をタップします。
- 電子マネーより『チャージ』をタップします。
- チャージの “お支払い方法” と “金額” を入力し『チャージする』をタップします。
Google Playなどに登録済みのクレジットカードが表示されますが、未登録であったり新規登録したい場合には『+カードを追加』を選択します。チャージの最低金額は不明ですが “165円” など1円単位で指定できました。
チャージするやり方は以上です。
チャージや利用に伴う履歴はGoogle Payアプリから確認することができます。
履歴を確認する
利用履歴を確認するやり方は以上です。
クレジットカードなどから自動的にチャージする “オートチャージ” には未対応(2018年06月現在)ですが、カードの残高が設定した金額を下回ると通知するよう設定することができます(残高リマインダー通知)。
残高リマインダー通知
- アプリの “カード” より『(対象の電子マネー)』をタップします。
- 電子マネーの “残高リマインダー通知” より『オンにする』をタップします。
既に登録済みで “変更する” または “オフにする” 場合には『管理する』をタップします。
- 残高リマインダー通知の “通知を送信するタイミング” を選択し『保存』をタップします。
- 電子マネーの残高が設定した金額を下回ると通知が届きます。
残高リマインダー通知を設定するやり方は以上です。
気になるポイント
初期化すると?
誤ってGoogle Payを設定したままスマートフォン本体を初期化してしまったことがありますが、FeliCaにある情報が削除されることは無く、改めてGoogle Payアプリから設定すれば初期化前と同様の残高で使うことができました。ただ、逆に言えばスマートフォン本体を初期化してもFeliCaの情報が削除されることは無いため、機種変更などでで不要になった機種のデータ削除を忘れないように注意してください。
点滅するアイコンは?
Google Payアプリを起動するとステータスバーに “おサイフケータイ” のアイコンがチカチカと点滅しています。ハッキリしたことはわかりませんが、Suicaの仕様などから推察すると都度に “おサイフケータイ” アプリとデータのやり取りをしているものと思われるので、その際にアイコンが表示されているのでしょう。現に “おサイフケータイ” アプリを起動してもアイコンは点滅するので “おサイフケータイ” アプリ側の仕様と思われいます。ちなみに “おサイフケータイ” アプリ側にステータスバーのアイコンを消す設定は無いようなので、どうしても消したい場合には設定の通知より非表示にすることができます。
参考 おサイフケータイの使用時に点滅するアイコンを非表示にする方法
おサイフケータイが反応しないときは?
店舗などでリーダーにかざしても「使えない」と言う場合には、NFCをオンにすると改善する場合があるようです。
感想
実際にSuicaで利用してみたところ「ロックされた状態」「スリープした状態」でも問題なく利用することができました。「電源がオフ」の状態でも使えるようですが「バッテリー切れ」の状態では使えないこともあるようなので、原則的には「電源はオン」の状態で使うようにした方が良いでしょう。
既にAndroidスマートフォンで “おサイフケータイ” を利用している人にはメリットは薄いかもしれません。特にGoogle PayのSuicaは定期券が使えない(2018年06月現在)ので、利用対象者が限られてしまうのが残念なポイントです。ただ、NTTドコモやauにソフトバンクなどキャリアによるサービスでは無くGoogleによるサービスであるため、格安SIM(MVNO)を利用するユーザーからすると気兼ねなく使いやすく感じます。そもそも「Google Payに対応した」と言う事実が大きいので今後に期待したいところでしょう。
